人生の選択について〜あなたなら、どうする?


 人は、難しい決断を迫られた時、どのようにして物事を決めるのでしょうか。あなたなら、どうでしょう。できるだけ多くの、周りの人間が賛同してくれる道を選びますか?それとも、金銭的な損失が少ない方向ですか?はたまた、自分が本当にやりたいことができる方を選ぶでしょうか。ただ、そもそも、自分が本当にやりたいこととは、一体何でしょう…?それは、最初の二つの選択肢とは、違うものなのでしょうか。

例えば、あなたのパートナーが浮気をしたとします。昔ならば、離婚をすることはタブー視されていました。でも現代では、離婚という選択肢も珍しいことではありません。むしろ、離婚しないことによって、人は周囲の人間から蔑まれることも多くなりました。エステル・ペレルというベルギー生まれのセラピストがいます。彼女はこのポイントについて、カップルの関係、特に浮気についてのTEDTalkの中で語っています。つまり、あなたは、自分のパートナーをまだどれだけ信頼しているか、または愛しているかではなく、周囲にどう評価されるかによって、その人と別れるかどうかを決める、かもしれないのです。そう考えてみると、私たちは、人生における大切な決断も含め、思ったより多くのことを、周囲からの影響によって決めているのかもしれません。

考えてもみて下さい。もしかすると、音楽好きなあなたには、あるミュージシャンに強い思い入れがあるかもしれません。けれども、そのミュージシャンは、世間的にあまり高評価を得ていない、むしろアウトサイダー的な存在かもしれません。そのせいであなたは、ソーシャルメディアにそのことを載せるのを躊躇う時もあるでしょう。もしくは、あなたは、実は結婚したくないと考えているかもしれません。けれども、たまたま、あなたが住む地域には適齢期になれば結婚して子供を持つのが普通、と考えている人々が多いかもしれません。そのためあなたは、あなたが普段接する人々、例えば友達や同僚、もしくは家族にさえも、本当の自分の考えを伝えていないかもしれません。こういったことは、思ったよりもよくあることなのではないでしょうか。

ただ問題は、そのようにして生きていくと、知らず知らずのうちに、本当の自分がわからなくなってしまうかもしれない、ということです。あまりにも自然に自分の本音を隠していると、いつのまにか、あなたはあなた自身をも騙してしまうことになりかねないのです。

では、どうすればいいか。それは、日々、自問自答する癖をつけることです。自分は、本当にこれがやりたいのか。それとも、世間体を気にしているから、そっちを選んでいるだけではないのか。このように、自分で自分に話しかけてみて下さい。答えが返ってこなくても、諦めず、何度も何度も、辛抱強く続けてみて下さい。そうしているうちに、考えたくない問題に突き当たるかもしれません。いえ、きっと、突き当たります。ただ、そこで考えるのをやめてしまうと、あなたは、永遠に本当に自分のやりたいことを選べないで、一生後悔しながら生きていくことになりかねません。どうか、本当の自分から目を逸らさないであげて下さい。彼/彼女(本当の自分)には、あなたしかいないのです。

ここで、エステル・ペレルの話に戻ります。彼女はこう言います。浮気騒動の後、もう一度やり直す決断をしたカップルは、別の次元に行けることもある、と。許す、許さない、ではなく、色々な気付きをした人間と、新しい関係を築いていく覚悟を決める。二人でそのような決断を下したカップルは、前の関係よりもっと深く、強い絆で結ばれるかもしれない。もちろん、だからといって、彼女が浮気を推進している訳ではありません。ただ、そのような答えもまた、人生の選択肢の一つなのです。

Reference: TEDTalk by Esther Perel (Bergian relationship therapist who lives in NY) about infidelity. Her TEDTalk was watched nearly 17 million times since 2013. 日本語訳あり。